TOP > 大腸がんの予防と早期発見





なかはら外科医院
院長 中原 泰生


 食生活の欧米化にともない大腸癌患者が急増しています。欧米型の食生活とは動物性脂肪が多く、食物繊維が少ない食事です。動物性脂肪を多く取り、食物繊維を取る量が少ないと、便中の胆汁酸が増加し、この胆汁酸が腸内細菌によって分解され、発癌物質が産生されます。
 このことが大腸癌になり易くしている原因ではないかと考えられています。ですからその予防としては動物性脂肪を少なくし、食物繊維の多い食べ物をとるように心がけることが大切です。

 大腸癌の症状としては血便、便秘や下痢などの便通異常、腹痛などが良く知られています。しかしそれらはある程度進行した癌の場合であり、初期の癌ではほとんど無症状です。

 早期発見のためには現在、免疫学的便潜血反応検査が行われています。これは人の血液のヘモグロビンに反応する抗体を使った免疫学的方法で、食事には左右されず、僅かな潜血も検出できます。その感度は早期癌では60〜75%、進行癌では85%以上といわれています。便潜血反応が陽性に出た場合には精密検査が必要になりますが陽性反応が出たからと言っても必ずしも癌とは限りません。癌が見つかるのは陽性反応の1%にも至りません。大部分は痔、あとはポリープ、憩室、炎症性腸疾患などです。精密検査はまず内視鏡検査を行います。場合によっては注腸造影検査を行います。

 大腸癌の治療の基本は手術ですが、早期大腸癌でポリープ状のものは内視鏡で切除できます。早期大腸癌で転移のないものなら内視鏡あるいは開腹手術でほぼ100%治す事ができます。

 大腸癌の初期はほとんど自覚症状がありません。40才を過ぎたら年に一度便潜血反応検査を受けられることをお薦めします。肛門からの出血などでお悩みの方は、恥ずかしがらずに是非一度外来にいらして下さい。


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